国民年金基金制度の事業概況
国民年金基金制度の年金財政
国民年金基金制度では、掛金を積み立て、それを財源として将来、給付を行うという積立方式により財政運営することとされています。このことから、基金や連合会では、将来にわたり確実に給付が行えるよう、毎年度、すべての加入員・受給者等の将来給付のために必要な原資として保有すべき額、すなわち責任準備金を算定し、これと資産額を比較して必要な原資が保有されているかどうかを検証しています。
令和5年度は、欧米での景気の底堅さや欧米中銀による早期利下げへの期待の高まり等を背景に、主要国株式市場が最高値を更新する等、グローバル株式が堅調に推移したことから、運用実績は大幅なプラスとなりました。また、年金財政の安定化を図るため、連合会では財政調整事業や年金財政安定事業も行っており、一定の積立金を保有しております。
国民年金基金制度は、少なくとも5年毎に財政再計算を行うこととされています。連合会では、その際に積立金運用の中長期的な運用方針を見直しています。直近では、令和5年度に第7回財政再計算を行い、令和6年4月から掛金額を見直しました。
なお、積立金運用の毎年度の実績は市場動向に大きく影響を受け短期的には年度により変化をするものである一方で、年金制度は中長期的に運営していくものであることから、積立金運用も中長期的な運用方針を定め、これを堅持していくことが、必要な収益を確保する最善の方法であると考えています。